目黒区で麻雀バーを開業する「許可・手続き」行政書士が解説
熱狂膨らむMリーグ人気をはじめ加熱する麻雀ブームの中、麻雀バーと呼ばれるお店の出店も増えています。
麻雀バーとは主にプロ雀士であるスタッフやゲストと談笑をしながら飲食をする形態のバーです。
店内には麻雀、Mリーグに関するグッズ等が展示されていたり、モニターで麻雀対局を放送して皆で観戦したり、応援する様なサービスを行うお店もあります。
ただ、一口に麻雀バーと言っても営業形態はお店によって様々です。
どの様な場合にどんな許可・手続き・資格が必要になるのか風営法手続きを専門とする行政書士が解説していきます。
行政書士杉並事務所では麻雀バーの開業に必要な飲食店営業許可、深夜営業届出、風俗営業許可の手続き代行を承っております。 お気軽にご相談下さい。 |
目次
飲食店営業許可の取得
どの様な営業形態であっても飲食物の提供を行なう場合は「飲食店営業許可」を取得する必要があります。
ここでは「飲食店営業許可」取得までの大まかな流れを解説します。さらに詳しくは▶飲食店を開業するためにはをご参考にして下さい。
①保健所に事前相談
主に、設備や構造に関する事前確認になりますので、施設の工事着工前であれば、施設の設計図面等を持参してください。
②飲食店営業許可申請
営業許可申請書 | 1部 | 裏表両面に記入してください。 |
施設の構造及び設備を示す図面 | 2部 | 営業所の施設見取り図や設備・施設の詳細が必要です。 |
申請手数料 | 18、300円(港区は16、000円) | |
食品衛生責任者の資格を証明するもの | 1部 |
食品衛生責任者手帳や調理師免許等、食品衛生責任者講習の終了証(コピー可) |
貯水槽や井戸水を使用する場合は、水質検査成績書 (取得後1年以内のもの) |
1部 |
賃貸物件の場合は、不動産会社やビル管理会社から入手できると思います。(コピー可) |
(法人で申請する場合) |
営業許可申請書に記載された法人番号により、その法人の存立を確認します。 そのため、営業許可申請書の法人番号を記載しない場合は登記事項証明書を添付してください。(コピー可) 自治体によって、法人番号の記載をしても登記事項証明書の提出が必要な場合もあります。 |
③施設検査日時の予約
営業許可申請の後、保健所職員が現場検査の為に店に来ます。その日時を予約します。
④施設検査
検査の際は営業者等が立ち会う必要がります。
保健所食品衛生監視員の検査を受け、施設の基準などに合致していれば、許可が下ります。
施設基準に適合しない場合は、改善後に日を改め再検査となります。
⑤営業許可書交付
深夜0時以降に麻雀対局等の映像を不特定の客に見せ、店側が積極的に客に呼び掛けて応援等に参加させるような場合は「特定遊興飲食店営業」の許可が必要になる可能性があります。
注意!原則として、店内に1卓だけであっても雀卓を常備して麻雀を打ちたいお客さんに貸し出すという行為は雀荘営業に該当し「風俗営業4号許可」の取得が必要になります。
風俗営業1号、4号は深夜営業と違い深夜0時までしか営業できません。(一部地域では深夜1時まで営業可能)▶深夜1時まで営業可能な地域
また、風俗営業1号は接待を行えますが雀卓を設置することはできません、風俗営業4号は雀卓を設置できますが接待を行えません。
深夜営業は営業時間に制限はありませんが、接待も雀卓の設置もできません。
これらの許可等は原則として一つの店舗で重複して取得することは出来ませんので、接待を行いたいのか、雀卓を設置したいのか、深夜営業を行いたいのかを決めなければなりません。
必要な許可・届出 | 営業形態 | 具体的な店舗の例 |
風俗営業1号許可 | 接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業 | スタッフやゲストがお客さんと談笑する。(接待を行える) |
風俗営業4号許可 | 射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業 | 雀卓を常備してお客さんに使わせる。(接待は行えない) |
深夜営業開始届出 |
深夜0時以降酒類の提供をメインとする営業 |
スタッフは飲食物の提供に必要な役務しか行わない。(接待は行えない) |
特定遊興飲食店営業許可 |
深夜0時以降酒類を提供し、客に遊興させる営業 |
麻雀対局等の映像を不特定の客に見せ、店側が積極的に客に呼び掛けて応援等に参加させる。(接待は行えない) |
飲食店営業許可のみ |
上記の風俗営業1号、4号、深夜営業、特定遊興の営業形態に該当しない営業 |
接待を行わない、深夜営業も行わない、雀卓も設置しない。 |
風俗営業(1号、4号)の取得
ここでは「風俗営業許可」取得までの大まかな流れを解説します。さらに詳しくは▶風俗営業許可をご参考にして下さい。
3つの要件を満たす
風俗営業の許可を取得するためには、次の3つの要件を満たしていることが必要です。
①人的要件 風営法の4条に定められている欠格事由に該当していないこと。
主な欠格事由:未成年者、破産者、一定の犯罪を犯し、その刑期を終えてから5年経っていない者。
人的要件について、詳しくはこちら
②場所的要件 営業所が「近隣商業地域」「商業地域」「準工業地域」「工業地域」のいずれかで、保全対象施設(学校や病院など)
から一定の距離を保っていること。
場所的要件について、詳しくはこちら
③構造・設備的要件 構造・設備が風営法施行規則7条で定める技術上の基準に適合していること。
主には、営業所の広さ、明るさ、見通し、騒音などの基準です。
構造的・設備的要件について、詳しくはこちら
必要書類を揃える
青字で記載した書類は必ず必要になります。他の書類も求められる場合が多いですが、警察署や担当者によって不要こともあります。
・許可申請書
・営業の方法を記載した書類
・営業所の使用について権原を有することを疎明する書類(使用承諾書・賃貸契約書・建物の登記事項証明書等)
・営業所の平面図等(営業所平面図、営業所求積図、客室等求積図、音響・照明図)
・営業所周辺の概略図
・住民票(申請者、管理者の双方必要)
・身分証明書(申請者、管理者の双方必要)
・定款及び登記事項証明書(法人の場合)
・誓約書
・人的欠格事由に該当しないことを誓約する書面
・管理者が誠実に業務を行うことを誓約する書面
・管理者が人的欠格事由に該当しないことを誓約する書面
・管理者の写真2枚
・飲食店営業許可証のコピー
・メニュー表
・申請手数料24,000円
必要書類の書き方など、詳しくはこちら
全ての書類が揃ったら、所轄の警察署へ許可申請を行い、同時に実査の予約をします。
浄化協会による実査
実査とは、浄化協会や警察署の人が実際に営業所に訪れ、構造設備等に不備はないか?提出書類と違うところは無いか?の確認や、風俗営業をしていくうえでの注意点の説明等を行うことです。
実査までに下記の準備をしておいてください。
・店舗の入口に「18歳未満立ち入り禁止」の掲示
・店内に「20歳未満のお客様への酒類提供はいたしません」という掲示
・店内の客の見やすいところに料金表の掲示
・従業者名簿の用意
・迷惑行為防止措置(午前0時以降も営業する店舗のみ)
・苦情処理に関する帳簿の用意(午前0時以降も営業する店舗のみ)
実査での主なチェックポイントと準備について、詳しくはこちら
営業許可
提出書類に不備がなく、実査でも問題がなければ申請から土日、祝日を除いて55日以内に許可が出ます。
深夜営業許可の取得
正しくは深夜営業は許可申請では無くて届出になります。
ここでは深夜営業の届出の大まかな流れを解説します。さらに詳しくは▶深夜営業の届出をご参考にして下さい。
深夜営業ができる地域
東京都では、住宅集合地域では「深夜営業」はできません。
深夜営業ができる地域は、「近隣商業地域」「商業地域」「準工業地域」「工業地域」になります。
「風俗営業許可」にある「保全対象施設」というものはありませんので、すぐ近くに病院や学校等があっても営業可能です。
営業所、設備の要件
営業所の広さ、明るさ、見通し、騒音などの基準を満たしていること。
必要書類を揃える
青字で記載した書類は必ず必要になります。他の書類も求められる場合が多いですが、警察署や担当者によって不要こともあります。
・深夜営業開始届出書
・営業の方法
・各種図面(営業所平面図、営業所求積図、客室等求積図、音響・照明図)
・住民票(本籍地が記載されているもの)(法人の場合は役員全員分)
・飲食店営業許可書(コピーしたものでも可)
・定款のコピー、会社の登記簿謄本(法人の場合のみ、個人の場合は不要)
・在留カードのコピー(表、裏の両面)(外国人の場合)
・メニュー表
・営業所周辺の概略図
・賃貸借契約書等(自己所有の建物の場合は、建物の登記簿謄本)
・使用承諾書
全ての書類が揃ったら、所轄の警察署へ届出をします。
不備がなければ届出をした10日後から「深夜営業」を開始できます。
特定遊興飲食店営業許可の取得
「設備を設けて客に遊興させ」「午前0時以降も酒類を提供する」「午前0時以降も遊興させる」といった営業形態の場合は「特定遊興飲食店営業」に該当します。
麻雀バーというよりはパブリックビューイングに近いイメージかもしれません。
モニターで麻雀対局の映像を流し不特定の客に見せるとともに、店側が客に呼び掛けて応援等に参加させる行為を深夜0時以降にも行い、かつ酒類の提供も行う場合は「特定遊興飲食店営業許可」が必要になります。
特定遊興飲食店営業許可の取得までの流れはこちらをご参考にして下さい。
手続き先、申請先は?
所在地:〒153-0061東京都目黒区中目黒2丁目7番13号
電話:03-3710-0110(代表)
管轄区
- 上目黒1丁目から5丁目
- 大橋1丁目、大橋2丁目
- 青葉台1丁目から4丁目
- 東山1丁目
- 東山2丁目(26番の一部(自衛隊三宿駐とん地部隊構内)を除く)
- 東山3丁目
- 駒場1丁目から4丁目
- 中目黒1丁目から5丁目
- 三田1丁目、三田2丁目
- 目黒1丁目から4丁目
- 下目黒1丁目から6丁目
- 中町1丁目、中町2丁目
- 中央町1丁目(1番)
- 中央町2丁目(26番を除く)
- 祐天寺1丁目、祐天寺2丁目
- 五本木1丁目、五本木2丁目
- 五本木3丁目(26番から33番を除く)
所在地: 〒152-0003東京都目黒区碑文谷4丁目24番17号
電話:03-3794-0110(代表)
管轄区
- 碑文谷1丁目から6丁目
- 鷹番1丁目から3丁目
- 五本木3丁目(26番から33番)
- 中央町1丁目(1番を除く)
- 中央町2丁目(26番)
- 目黒本町1丁目から6丁目
- 原町1丁目から2丁目
- 洗足1丁目から2丁目
- 南1丁目から3丁目
- 柿の木坂1丁目から3丁目
- 東が丘1丁目から2丁目
- 八雲1丁目から5丁目
- 平町1丁目から2丁目
- 中根1丁目から2丁目
- 大岡山1丁目
- 大岡山2丁目(10番の一部、目黒線敷地以南東京工業大学構内を除く)
- 緑が丘1丁目から3丁目
- 自由が丘1丁目から3丁目