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錦糸町でキャバクラを開業する【許可・手続き】行政書士が解説

風営法の手続きを専門にしている行政書士が、キャバクラ、ホストクラブなどの接待飲食店の開業に必要な手続きを解説します。

接待飲食店に必要な風俗営業許可申請は難易度の高い手続きです。お困りな時は当事務所にお気軽にご相談下さい。

 

 

目次

全体の流れ

飲食店営業許可

風俗営業1号許可

 管理者の選任

 3つの要件

 ①人的要件

 ②場所的要件

 ③構造・設備的要件

 必要書類の準備

許可申請

実査(構造検査)

風俗営業1号許可取得 

 

 

 

 

全体の流れ

接待飲食店を営業するためには「風俗営業1号許可」を取得する必要があります。

 

「風俗営業1号許可」の「1号」というのは接待飲食店が、風営法の第2条第1項第1号に定められていることから来ています。

警察署でも当たり前に「1号許可」「1号営業」などと言ってきますので頭の片隅に入れておいて下さい。

 

風俗営業1号許可取得の条件として「人的要件」「場所的要件」「構造・設備的要件」の3つの要件を満たさなくてはなりません。

上記の3つの要件を満たさない限り1号許可を取得することは出来ませんので、真っ先に確認して下さい。

 

3つの要件を満たしていれば、必要書類を準備し警察署に許可申請します。

その後に、実査(構造検査)を受け、問題が無ければ東京都では申請から土日祝日を除いて55日以内に許可がおります。

 

また、風俗営業1号許可を申請する前提として「飲食店営業許可」を取得しておく必要があります。

 

 

 

 

飲食店営業許可

流れに沿ってポイントを解説していきます。

(さらに詳しい解説はこちらを参考にしてください。▶飲食店を開業するためには?~申請手続きの流れ、要件・必要書類等

 

 

手続きの流れ

①保健所へ事前相談

 

 主に、設備や構造に関する事前確認になりますので、施設の工事着工前であれば、施設の設計図面等を持参してください。
 衛生的な管理運営をするため、施設ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。
 また、水道水、専用水道、簡易専用水道以外の水を使用する場合、水質検査が必要です。
 食品衛生責任者の資格者がいない場合や、水質検査が必要なのに未検査である場合は早めに準備してください。

 

 

「飲食店営業許可」の窓口は墨田区保健所 すみだ保健子育て総合センター2階になります。

(墨田区役所内5階から引っ越しました)

 

墨田区保健所 生活衛生課

所在地 〒130-8628 墨田区横川五丁目7番4号 すみだ保健子育て総合センター2階

電話 03-5608-6943

 

 

 

 

 

 

 

②申請書類の提出
 提出は施設の工事着工前であれば、施工工事完成予定日の10日くらい前に提出してください。
 厚生労働省の「食品衛生申請等システム」の運用開始に伴い、営業許可等の申請・届出がインターネットを通じてできるようになりま

 

必要書類
 営業許可申請書  1部  裏表両面に記入してください。
 施設の構造及び設備を示す図面  2部  営業所の施設見取り図や設備・施設の詳細が必要です。
 申請手数料  18、300円
 食品衛生責任者の資格を証明するもの  1部  食品衛生責任者手帳や調理師免許等(コピー可)
 貯水槽や井戸水を使用する場合は、水質検査成績書
 (取得後1年以内のもの)
 1部  不動産会社やビル管理会社から入手できると思います。(賃貸物件の場合)

(法人で申請する場合)

 営業許可申請書に記載された法人番号により、その法人の存立を確認します。  そのため、営業許可申請書の法人番号を記載しない場合は登記事項証明書を添付してください。(コピー可) 

 

営業許可申請書はこちらからダウンロードできます。

 

記入例(表)

*便宜上赤字で記入していますが、実際の申請書への記入は黒のボールペンか万年筆でかい書で行ってください

 

記入例(裏)

 

③施設検査日時の予約

 営業許可申請の後、保健所職員が施設を確認しに実際に店に来ます。その日時を予約します。

 

④施設検査

 検査の際は営業者が立ち会う必要がります。

 保健所食品衛生監視員の検査を受け、施設の基準などに合致していれば、許可が下ります。

 

⑤営業許可書交付

 交付までに数日かかります。交付予定日になりましたら、保健所の窓口で受領してください。

 

 

 

 

風俗営業1号許可

管理者の選任

風俗営業には管理者の設置義務があります。

管理者とは法令を遵守した現場業務を管理する店長のような者です。▶風俗営業の管理者とは?

 

 

3つの要件を満たす

先にも述べた通り「人的要件」「場所的要件」「構造・設備的要件」の3つの要件を満たさない限り風俗営業の許可を取ることはできません。逆に言えばこの3つを満たせば最終的には必ず許可は取れます。

 

 

①人的要件

申請者が次のいずれかの欠格事由に該当する場合は許可が受けられません。申請者が法人の場合は、役員のうちだれか一人でも該当すると許可が受けられません。

管理者も欠格事由に該当していると許可が受けられませんので、管理者選任の際は欠格事由に該当していないことを確認して下さい。

 

欠格事由

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

1年以上の懲役もしくは禁錮の刑に処せられて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過し

 ない人

無許可風俗営業、刑法の猥せつの罪、売春防止法、児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律、職業安

 定法、出入国管理及び難民認定法、労働基準法、児童福祉法違反で1年未満の懲役もしくは罰金の刑に処せられて、その執行を終わ

 り、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない人
集団的に、又は常習的に暴力的不法行為等を行うおそれのある者
アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者

など

 

その他、風営法第4条に非常に細かく定められていますが、今までに逮捕歴が無く、交通違反以外で罰金を支払ったことが無い人ならば問題ありません。

また、申請人が外国人の場合は次のいずれかの在留資格が必要になります。

「日本人の配偶者等」「永住者」「特別永住者」「永住者の配偶者等」「定住者」「経営・管理」

 

 

②場所的要件

接待飲食店はどこでも営業ができるわけではなく、営業ができる場所には「用途地域による制限」と「保全対象施設からの距離の制限」の2つの制限があります。

 

用途地域による制限

用途地域とは、地域ごとに建築できる建物の種類、用途の制限を定めたルールのことです。

「営業所の場所(市区町村名)」+「用途地域」で検索すれば「用途地域マップ」というのが出てくると思います。

 

用途地域に「住居」という文字が入っている下記8種類の地域(住居集合地域)では、風俗営業をすることはできません。

「第一種低層住居専用地域」

「第二種低層住居専用地域」

「第一種中高層住居専用地域」

「第二種中高層住居専用地域」

「第一種住居地域」

「第二種住居地域」

「準住居地域」

「田園住居地域」

 

 

保全対象施設からの距離の制限

「保全対象施設」から一定の距離内にある場所では風俗営業はできません。

東京都では学校、病院、診療所、児童福祉施設、図書館が「保全対象施設」です。都道府県条例によって定められますので、地域によって異なることがあります。

また、営業所がある地域によって「保全対象施設」との制限距離が変わってきます。

 

 

 

 

 

③構造・設備的要件

次の各要件を満たしていないと許可を受けることができません。

 

・客室の床面積を1室16.5㎡以上とすること。ただし客室が1室のみの場合は床面積の制限はありません。

 

・客室の内部が店の外部から容易に見通すことができないものであること。

 窓はカーテンやブランド等で対応できる場合もありますが、スモークフィルムの貼り付け等を求められることもあります。

 ガラスのドアもフィルム等で対応して下さい。

 

客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと

 おおむね1mを超える間仕切りや衝立、観葉植物などを設けないようにしましょう。

 透明なガラス板や水槽などでも1mを超えるような物は撤去を命じられる場合もあります。

 

・善良の風俗又は清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと。 

 

・客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。ただし、営業所外に直接通ずる客室の出入口については、この限りでない。

 個室等を設ける場合に、個室のドアに鍵をつけてはいけません。

 

・営業所内の照度が10ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。

 照度の計測は原則として、テーブルやカウンター上の一番暗い部分で行います。

 スライダックス(調光設備)の設置は認められません。

 

・騒音又は振動の数値が条例で定める数値に満たないように維持されるため必要な構造又は設備を有すること。

 

3つの要件は以上になります。次に必要書類について解説していきます。

 

 

 

必要書類の準備

必要提出書類等一覧(警察署によって扱いが違う場合もあります。何を提出すべきかをしっかり事前確認して下さい。)

・許可申請書

・営業の方法を記載した書類

・営業所の使用について権原を有することを疎明する書類(使用承諾書・賃貸契約書・建物の登記事項証明書等)

・営業所の平面図等(営業所平面図、営業所求積図、客室等求積図、音響・照明図)

・営業所周辺の概略図

・住民票(申請者、管理者の双方必要)

・身分証明書(申請者、管理者の双方必要)

・定款及び登記事項証明書(法人の場合)

・誓約書

 ・人的欠格事由に該当しないことを誓約する書面

 ・管理者が誠実に業務を行うことを誓約する書面

 ・管理者が人的欠格事由に該当しないことを誓約する書面

・管理者の写真2枚

・飲食店営業許可証のコピー

・メニュー表

・入居概況説明図

・1階概略図

・入居階概況略図

・営業時間を遵守することを誓約する書面

・申請手数料24,000円(現金納付)

*営業所の平面図等は状況に応じてA3の用紙でも構いませんが、他の作成書類はA4で統一して下さい。

 

必要書類の書き方など詳しい説明は▶必要書類の説明をご参考にして下さい。

 

 

行政書士杉並事務所は風営法に関する手続きを専門に迅速、格安で代行してます。お気軽にご相談下さい。料金表

 

 

 

 

許可申請

3つの要件を満たし、必要書類が揃ったら所轄の警察署へ許可申請をします。

申請は予約制の所が多いので事前に確認しておきましょう。

風俗営業許可を取得するためには実査(構造検査)を受けなければなりません。

申請手続きが済んだら、実査の日程を予約します。申請から早くても1週間、ほとんどの場合2週間程度後になります。

 

 

 

実査(構造検査)

実査とは、浄化協会や警察署の人が実際に営業所に訪れ、構造設備等に不備はないか?提出書類と違うところは無いか?の確認や、風俗営業をしていくうえでの注意点の説明等を行うことです。

 

実査での主なチェックポイントと準備

・構造・設備的要件を満たしているか

 ・外から客室内が見えないか

 ・客室内に見通しを妨げる設備は無いか

 ・店内にへんな広告やポスターは無いか

 ・調光設備(スライダックス)は付いて無いか

 ・防音対策はとられているか、、、等

・提出図面と現場に相違はないか

 ・寸法や面積に間違いないか(浄化協会員が実際に計測して確認します)

 ・テーブやイスが図面通りに配置されているか

 ・照明や音響設備が図面通りに配置されているか(ワット数等も図面通りか確認される場合もあります)、、、等

・その他の準備や掲示

 ・店舗の入口に「18歳未満立ち入り禁止」の掲示

 ・店内に「20歳未満のお客様への酒類提供はいたしません」という掲示

 ・店内の客の見やすいところに料金表の掲示

 ・従業者名簿の用意

 ・迷惑行為防止措置(午前0時以降も営業する店舗のみ)

 ・苦情処理に関する帳簿の用意(午前0時以降も営業する店舗のみ)

 

実査は店舗の規模にもよりますが、1時間はかかると思って下さい。

実査が終わると、あとは許可か不許可かの連絡を待つだけです。

提出書類に不備がなく、実査でも問題がなければ、申請から55日以内に許可がおります。

 

 

 

風俗営業1号許可取得

許可の連絡がきたら、その日付と許可番号をメモして保管しておいてください。

許可から営業許可証の発行までは10日前後かかってしまいますので、許可証が発行される前に営業を開始する場合はこのメモが許可を受けている証拠になります。万が一にも無許可営業を疑われないために重要です。

営業許可証が発行されたら、原本を営業所の見やすい場所に掲示してください。許可証の掲示義務違反は30万円以下の罰金となりますのでご注意下さい。

 

また、営業許可証の内容に変更が生じた場合や、廃業する場合にも手続きが必要になります。

くわしくは▶風俗営業許可取得後の「変更承認申請」「変更届」と「廃業届」をご参考にして下さい。

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